大学生で投資なんて、意識たかい系(笑)とか、詐欺にあっている可哀想な人、若しくは詐欺師扱いされるのがオチ。社会人になって「私、投資やってるんだよねえ」なんて言おうものなら、中世の魔女狩りよろしく速攻で晒し上げられる。悲しい国、ニッポン。
それでも私は23歳で投資を始めて、もっと早く始めればよかったなあと思っている。環境が許されていたなら、20歳の誕生日になったその瞬間に証券口座を申し込んでいたはずだ。
今回は、そんな過去の私の怨念を供養するための記事である。先に結論を言っておくと、始められる環境にあるなら、学生のうちにさっさと始めた方がいい。ただし狙うのは儲けではなく、値動きに慣れること、そして習慣にすることだ。
18歳で投資に出会い、20歳で親に反対された

自分が株式投資をしようと思ったのは18歳。大学受験が一段落した3月、買い与えられたスマホでYouTubeをひたすら見ていた頃に、まだ登録者10万人くらいの両学長に出会った。
お金の知識なんて微塵もなかった私にとって、投資の話は衝撃的だった。大学が始まるまで、一日12時間くらいお金の勉強をしていたと思う。今思えば、ここで情報商材系のサギYouTuberに出会わなかったのは幸運中の幸運だった。
そして20歳、満を持して母に「証券口座を開設したい」と言った。返ってきたのは「何言ってるの。そんな怖いモノに手を出すな」だった。

インデックスファンドならリスクは最小。それが常識だと思っていたが、どうやら私の常識は世間の非常識だったらしい。親はバブルとデフレを生きた世代で、株は得体のしれない怖いモノという認識だったのだろう。18歳まで大切に育ててくれた親の、いままで見たことのない表情。これは正直きつかった。純真な少年Aは、投資の話は他人に言ってはいけないのだと学び、それ以来お金の話はしなくなった。
4年間の回り道は、無駄じゃなかった

投資したい。でも証券口座は開けない。そんな私は、開設できた瞬間に一気に投資できるよう、種銭をためる貯金生活に入った。仕送りにも恵まれ、2年で40万円くらいは貯まった。微々たる額だが、自分には大事な経験だった。
そして23歳。詳しくは他の記事に書いた通り、ようやく投資を開始した。4年間も投資エアプ勢だったポンコツが、やっとスタートラインに立てたわけだ。
ただ、この4年が無駄だったとは思っていない。評価額の下落への耐性は、この4年の妄想投資で確実に身についた。回り道は、無駄ではなかった。
メリットその1:値動きに慣れることができる

ここからが本題。できる限り早く始めるべきだ、というのが私の持論である。理由は大きく2つあって、1つ目が値動きに慣れられることだ。
これは私が一番強調したい点でもある。値動きに慣れるには、当然、実体験に勝るものはない。妄想投資で多少の耐性はついたが、自分の金が本当に増えたり減ったりするのを見るのとでは、当事者意識が段違いだった。頭でわかっているのと、肌で知っているのは、まるで別物なのだ。
そして、慣れるなら金額が小さい学生のうちが圧倒的にいい。少額なら、暴落を食らっても、ビビって狼狽売りしても、傷は浅い。社会人になって大金で初めて暴落を経験すると、立ち直れないほどの痛手になりかねない。学生のうちに「下げても狼狽しない胆力」を、安い授業料で身につけておくのだ。将来10万円を投じたときに微動だにしない精神力は、ここで作られる。
ついでに言えば、実際に含み損を見て初めて、自分がどれくらいの下落で不安になる人間なのかもわかる。これも少額のうちに知っておくべき、大事な自分の性格データだ。
メリットその2:投資が習慣になる

2つ目、そしてこれも値動きと同じくらい大事なのが、投資を習慣にできることだ。
投資でいちばん難しいのは、実は始めることと、続けることだ。社会人になってから「さあ投資を始めよう」と思っても、口座開設の手続きでつまずき、何を買うか迷い、結局やらないまま数年が過ぎる人は山ほどいる。
その点、学生のうちに口座を開いて、毎月少額でも積み立てる流れを体に染み込ませておけば、それが当たり前の習慣になる。一度習慣になってしまえば、社会人になってやることは、入金額を増やすだけ。ゼロから始める同期を尻目に、もう「やっている」状態でスタートできる。これは思っている以上に大きな差になる。

口座開設、入金、買い方、税金、NISAの非課税の仕組み。こうしたものも、習慣の中で自然と体で覚えられる。私が服を制服化して迷う時間を消したのと同じで、お金のことも仕組みと習慣に落とし込んでしまえば、あとは勝手に回っていく。
なお、よく言われる複利については、学生のうちはそこまで重視しなくていい。学生の入金額では恩恵は微々たるもので、効いてくるのは入金額が増える社会人以降の話だ。複利はおまけくらいに考えて、まずは慣れと習慣を取りにいけばいい。
額は最小限に。慣れと習慣が目的

そういうわけで、最初から何十万円も投資するのはおすすめしない。学生のうちは、値動きに慣れ、投資を習慣にするための準備期間と割り切ればいい。
入金額は社会人になってからいくらでも増やせる。だが、値動きへの耐性と、続ける習慣は、一朝一夕には身につかない。先に仕込んでおくべきは、こっちの方だ。
私は4年間、エアプと貯金で遠回りした。それも無駄ではなかったと今は思えるが、環境が許すなら、やっぱり一日でも早く実弾で始めておくに越したことはない。過去の私に言えるなら、こう言ってやりたい。少額でいいから、さっさと始めて、慣れて、続けろ、と。
これが、出遅れた23歳のたどり着いた結論である。
※本記事は個人の体験と見解に基づくものであり、特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資には元本割れのリスクがあります。最終的な判断はご自身の責任でお願いします。
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