体験談・備忘録 生活のちえ

【DIY】賃貸のエアコンが臭すぎたので全部バラして掃除した【三菱霧ヶ峰】

賃貸に引っ越してしばらくして、ふと思った。エアコン臭くね?

入居した時点では何も感じなかった。春だったので、エアコンを初めて動かしたのは3か月後。その記念すべき初稼働で、こいつが放ったのが、くせぇ息である。

これはどげんかせんといかん。ということで、思い切って全部分解して清掃することにした。同じように悩んでいる人の参考になればと思う。

先に結論を言っておくと、素人でも分解清掃はできた。ただし、それなりの覚悟と注意が要る。実際の工程と、やってわかった注意点を正直にまとめていく。

☝☝我が家のエアコン。三菱の霧ヶ峰、2012年製のMSZ-GV221-W。見た目は、まあ普通。

見た目はキレイ。でも中はカビだらけだった

そもそも異臭に気づいたのが初稼働のときだったのは、見た目がなんともなかったからだ。

入居前に業者がキレイにしてくれていると思っていた。けど、それは表面だけ。内側に溜まったカビは、まんまと見逃されていたようである。前の住人の敷金でうまいことやってくれよぉ、と思ったが、できるだけコストを抑えたい業者の気持ちもわからんでもない。いや、わからん。

そこで不動産屋に清掃を依頼しようとした。が、ダメだった。壊れて交換、とかでもない限り、エアコンの清掃は入居者の義務らしい。やってもいいけど費用はそっち持ちで、と言われた。ええぇ……。一度つけただけでこのにおいになるわけねえじゃん、と思ったが、しゃあない。かくして、自力での分解清掃が決定した。マジでめんどい。

よく見ると黒い点々が。カビか、まさかのアレか

改めて現状を確認する。すると、なんだか黒い斑点のようなものが見える。なんやろなあと思って調べた結果、黒カビ、最悪の場合はゴキブリの卵の可能性もあると出てきた。

やばすぎる。こんなものを放置したら、我が家の安寧が脅かされてしまう。まだ黒カビの方がマシ。Gはアカン。

被害が軽微であることを願いつつ、さっそく道具を準備した。

問題の黒い点々。これが風に乗って部屋中に……と考えると吐きそうになる。

風向きフラップ(ルーバー)まわりもこの汚れ。ヴぉえぇ……。

用意したもの(だいたい3000円)

やり方はYouTubeやブログを参考にした。意外とやっている人が多くてびっくりした。用意したのはこちら。

- エアコン用洗剤
- スプレーボトル
- プラスドライバー(できれば磁石付き)
- 計量計(洗剤を希釈するのに使う)

しめて3000円ほど。業者に頼むより圧倒的に安い。これにマスク、ゴーグル、手袋があれば完璧だ。カビを思いっきり吸い込む作業なので、防護はケチらない方がいい。

ひとつ補足。ドライバーは磁石付きを強くすすめる。後で出てくるが、奥まったところのネジを外すとき、磁石がないとネジを内部に落として咽び泣くことになる。

用意した道具一式。3000円で夏の安寧が買えるなら安い。

【重要】分解の前に。これは自己責任の世界です

威勢よく分解と言っておいてなんだが、ここで真面目な注意をさせてほしい。ふざけて書いている記事だが、ここだけは本気だ。

まず、作業前に必ずコンセントを抜くこと。コンセントが壁の中なら、ブレーカーを落とす。エアコンは電化製品で、しかも中には電子基板がある。通電したままいじるのは普通に危険だ。

そして、電装部(基板)やモーターには絶対に水をかけないこと。水洗いしていいのは、取り外した樹脂パーツと、熱交換器・ファンだけ。基板まわりはビニールと養生テープで守る。

もうひとつ正直に言っておくと、今回のレベルの分解は、本来メーカー推奨外だ。シロッコファン(送風ファン)や熱交換器まで外すのは難易度が高く、保証も効かなくなる可能性がある。ファンの羽根を1枚でも折れば異音が出るし、組み立てをミスれば水漏れする。中途半端に洗うと、逆に黒い点々が飛んでくることもあるらしい。

なので、自信がない人や、お掃除機能付きの複雑なモデルの人は、おとなしく業者に頼むのが正解だ。幸い私の霧ヶ峰はお掃除機能なしのシンプルな作りで、分解向きだった。この記事は「やれる人がやる」前提で読んでほしい。責任はとらん。

いざ分解。とにかく写真を撮りまくれ

ここからが本番。最大のコツを先に言う。工程ごとに写真を撮りまくることだ。特に電装部のコネクター類は、どこに何が刺さっていたか後で絶対に忘れる。引きと寄りの両方で、しつこいくらい撮っておく。これが組み立てのときの命綱になる。

手順はざっくりこんな流れだ。

1. 前面パネルとフィルターを外す。ここは手で簡単に外れる。フィルターはホコリを吸って水洗いし、しっかり乾かす。
2. ルーバー(風向きフラップ)を外す。ルーバーをくるくる回すと一か所だけ穴があり、そこに支柱を固定するビスがある。これを外す。
3. 化粧カバー(前面の白いカバー)を外す。固定ビス数か所と、左右のツメで留まっている。ツメを意識しながら、無理な力をかけずに外す。
4. 電装部(基板ボックス)を外す。ここが最難関。コネクターを外す前に、必ず写真を撮る。フックを押すと電源部分がぷらーんと垂れ下がるので、慎重に。
5. シロッコファンを外す。ファン右側の、フィンの隙間が広いところの奥にビスがある(ここで磁石ドライバーが活きる)。次に本体左側のビス2か所を外すと、熱交換器(アルミフィン)が少し持ち上がる。その隙間から、ファンを左へ斜めに引き抜く。
6. ドレンパン(排水トレー)を外す。片側に電子部品があるので、そこはビニールで養生。水が残っていることがあるのでタオルで拭いておく。

まずは前面パネルを開けるところから。ここはまだ余裕。

ルーバーを外すと、奥にシロッコファンが見えてくる。すでに黒い。

各所のネジを外していく。どのネジがどこのものか、これも覚えておく。

化粧カバーを外す。ツメを折らないよう慎重に。

いくつか注意点を補足する。

シロッコファンを抜くときは、熱交換器を傷めないこと。無理に引くとアルミのフィンに当たって曲がる。写真のように斜めにすると、熱交換器を傷めずに抜ける。ファン左側には黒いゴムの軸受けが付いているので、これを絶対になくさないように。小さいので転がると一生見つからない。

熱交換器(アルミフィン)には圧力をかけすぎない。中には冷媒ガスが通っていて、素人が無理な力を加えると亀裂が入ったり配管が折れたりする。そうなるとガスが抜けて、基本的に修理不可。ここだけは本当に丁寧に扱う。

最難関の電装部。この黒い箱と配線にビビる。写真を撮りまくった。

コネクター類。どれがどこか、後で泣かないように記録しておく。

ご開帳。10年分の地獄がそこにあった

そして、すべてを外して御開帳。10年以上ぶんの汚れを溜め込んだ、その姿は……。

ヴぉえぇ……。絶句である。
これが全部、私の肺に運ばれるかもしれなかったと思うと、ぞっとする。タバコより有害なのでは? でも、やるしかない。すべては夏の安寧のためである。

風呂場で徹底的に洗う。

取り外した部品——シロッコファン、ルーバー、フィルター、ドレンパン——は、風呂場に持ち込んで徹底的に洗う。エアコン用洗剤を希釈してスプレーし、汚れを浮かせて流す。頑固なカビには浴槽にお湯を張ってつけ置きするのも効く。


*取り外したシロッコファン。これを風呂場で洗っていく。*

洗剤をスプレーして、汚れを浮かせる。

壁に残った本体側、つまり熱交換器(アルミフィン)も洗う。

ただし前述の通り、フィンは曲げない・強い圧力をかけない。そしてモーターには水をかけない。電装部はビニールで守ったまま作業する。

拭き取った汚れ。これが体に良いわけがない。

洗い終わったら、これでもかというほどしっかり乾燥させる。何度も言うが、エアコンは電化製品で、水分は大敵だ。生乾きで組み立てると、それこそカビと故障の温床になる。私は不安だったので、丸一日近く乾かした。

洗浄後の熱交換器。銀色が戻ってきた。気持ちいい。

シロッコファンもこの通り。別人(別ファン)である。

## 組み立て。巻き戻し再生で、意外となんとかなる

乾いたら組み立てだ。ここで、撮りまくった写真が火を噴く。最後に撮った写真から逆順にたどっていく、いわば巻き戻し再生方式である。

コネクターは、撮った写真と照らし合わせて、間違えないように奥までしっかり挿す。パネルやルーバーは、左右の軸とツメがちゃんとはまっているかを確認する。そして最後に、外したネジが余っていないか、浮いているパーツがないかを必ず目視でチェックする。ネジが1本余ったときの絶望は、味わわない方がいい。

やってみると、意外となんとかなる。写真様々である。責任はとらん。

難所の電装部も、写真を見ながら逆順に戻す。

完成。約2時間の戦いだった

そして、完成。所要時間はだいたい2時間ほど。

電源を入れる。さっきまでのくせぇ息が、嘘のように消えていた。業者を呼ぶよりキレイにできた自信がある。何より、あの黒い地獄を自分の手で葬り去ったという達成感が、しんどさを上回った。


*完成。見た目は変わらないが、吐き出す風はもう別物だ。*

まとめ:清潔は、己で勝ち取れ

最後に、今回の戦いを振り返っておく。

- 賃貸でも、エアコン清掃は基本的に入居者の義務(不動産屋に断られた)
- 見た目がキレイでも、内部はカビだらけのことがある。臭いはそのサイン
- 道具は3000円ほど。マスク・ゴーグル・手袋でしっかり防護を
- 作業前に必ずコンセントを抜く。電装部・モーターに水は厳禁
- 最大のコツは「工程ごとに写真を撮りまくる」こと。組み立ての命綱になる
- シロッコファンと熱交換器は扱いが繊細。自信がなければ業者へ(メーカー保証外の作業)

清潔は大事だ。日本の衛生状態の良さは、残念ながら私のアパートのエアコンには適用されていなかったようだが、まあよし。自分の手で勝ち取った安寧は、なかなか悪くない。清潔は、己で勝ち取れ。

さて、夏かあ。暑いのは苦手なんだよなあ……。今年は何度まで上がるのやら。せめてキレイになったエアコンが、少しでも快適にしてくれることを祈るばかりである。

※エアコンの分解清掃は、メーカーの保証対象外となる場合があり、故障・水漏れ・けがのリスクがあります。特にシロッコファンや熱交換器の取り外しは難易度が高く、お掃除機能付き機種では推奨されません。作業は必ず電源を抜き、自己責任で行ってください。不安な場合は専門業者への依頼をおすすめします。

PS。後日、細かい工程の記事を書こうかと思います。お楽しみに

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