ここ数年で一部の人に流行ったスマートロック。カギを持ち歩かなくていいとか、バーチャルでカギを複製できるとか、便利になることがたくさんある。そのなかで私は日々の時間節約にどれだけの恩恵があるのかが気になった。
今回は、実際にどれだけ時間を私たちに与えてくれるのか、元を取れるまでにどれくらいかかるのか、検証したので紹介する。
大前提:スマートロックは導入すべき

まずこれだけは言っておきたいんだけど、スマートロックは確実に我々に恩恵をもたらしてくれるガジェット。
大まかにメリットは以下
- カギを持ち歩かなくていい
- バーチャルでカギを複製できる
- オートロック化
- 時間を節約できる?(←今回はこれを検証します)
ざっと挙げただけでこれくらい。賛否あると思うけど、私は絶対的肯定派。
持ち物が一つ減るし、なんか先進的だなと感じ入れる。自己満取り入れてもぜんぜんOKだと思う。
今回は時間的恩恵を調査

スマートロックについて多くを語るのは今回は控え、時間的恩恵がどれだけあるのかに絞って検証していく。
方法について

せっかくの機会なので、方法については詳細に説明する。

使用するスマートロック:Switch Botロック&タッチパッド
スマートロックの開錠方法:指紋認証(多分これが一番早い)
計測回数:カギの場合とスマートロックの場合、それぞれ30回
また、計測タイミングについては下記⇓
カギ | スマートロック | |
計測開始 | カギが入ってるポケットに手を入れる時 | 指紋認証開始時 |
計測終了 | 玄関を施錠するとき | 玄関に入室したとき |
オートロックを考慮したとき、上記の条件が現実的かと思われるので、今回はこのタイミングで計測する。
※尚、今回は外れ値は除外しないものとします。指紋認証が失敗する要素等も含めて、 如何にに便利になるかを考えるべきでしょう。
結果:一回の開け閉めで6秒節約
計測結果を箱ひげ図にしたのか下のグラフ

検定を使わずとも、有意差があることがわかる。
その他の数値が下記で
カギ | スマートロック | |
平均値 | 12.14(秒) | 6.10(秒) |
中央値 | 12.07(秒) | 5.99(秒) |
平均値の差は6.03秒という結果になった。つまり、1回の開け閉めで6秒差がついたことになる。
考察:時間の節約度は?元を取れるまでには?

さて、ここからは県所結果をもとに、様々なシュミレーションをしていきたい。
一か月に9分、年間で約2時間を生み出す。

一般的な社会人を想定した場合、一日に最低2~3回はカギの開け閉めをするだろうから、一回の開け閉めで6秒節約できることを念頭に、
6秒(1回あたりの節約時間)× 3回(回数)=18秒(一日の節約時間)
一日に18秒節約できる。さらに一か月あたりでは、
18秒(一日の節約時間)× 30(日)=540秒(一か月の節約時間)
つまり、9分の節約になる。さらに、年間で換算すると、
9分(一か月の節約時間)× 12(月)=108分(一年の節約時間)
年間で1時間48分の時間的節約になった。
時間だけでもとを取るには100年以上

社会人の時給は大体1500円?だろうから、その前提でスマートロックの購入費用がどれだけでペイできるのかというと、
- 時給 1500円
- スマートロックの購入費用 20,000円
- 一か月で 9分、つまり 3/20時間の時間節約
の条件のもと、ペイできるまでの期間を x(月)として計算すると、
1500(円/時間)× 3/20(時間/月)× x(月)=20000(円)
よって、x(月)= 4000/3
大体 1,300か月、100年以上はかかるという結果に。
スマートロックの時間的節約効果は微妙

もちろん使用する人の環境によってまちまちだと思うけれど、年間で約2時間の時間短縮という結果は意外だったといえる。タイパ抜群!みたいなタイトルにしたかったのに・・・
つまり、スマートロックはカギの開け閉めの時間短縮を目的として購入するのは不適切と言わざるを得ない。
カギを無くす可能性を排除するためのガジェット

じゃあ一体何のためにスマートロックが存在するのか。
私はカギを無くしたときに発生する損失を回避するために作られたものだと考える。
1回のカギ交換で 14,000円かかると仮定すれば、2回以上カギをなくす未来が確定していれば購入費用をペイできるということになる。さらに締め出されることに起因する関連損失やストレスを考慮すれば、即ペイできると考えてもおかしくはない。
時間短縮ではなく、カギにつきまとうリスクを回避する手段として、スマートロックの導入を検討すべきということだろう。
というか、そもそも我が家にスマートロックを導入した理由はカギをなくしたから。なくしただけで一発14,000円は痛すぎる。というかカギをなくした過去の自分を恥じるばかりである。
結論ありきの検証みたくなってしまった、どうか許してほしい(土下座)。
総括:買うべき人はカギを無くしたことのある人、なくしたくない人

ということで、スマートロック導入をお勧めする人は、買うべき人はカギを無くしたことのある人、またはなくしたくない人というのが私の結論。
もちろん他の目的で導入すべき人はたくさんいるだろうから、当てはまらなくても進んで購入してほしい。
また、導入する際は指紋認証ができる種類にすることを強く推奨する。自分の指が切断されない限り、家には出入りできる安心感をぜひ体感してほしい。
以上、検討を祈ります!
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