ロードバイク専用シューズの中でまず候補に挙がるのがSoleStar。公式サイト曰く、平均パワーが6.9%向上すると唄っているが、こういう調査結果はメーカーの数字をよくしたいという思惑がまぎれることが往々にしてある。
そこで今回は、SoleStarの原理について解剖学や運動学視点で考察し、本当に効果があるのか考えたいと思う。こういった製品が本当に効果があるのかは多くの人が抱く疑問だから、ここでスッキリさせたい。
購入を検討している人、すでに購入したはいいけど効果に疑いを持っている人は是非立ち寄ってほしい。
結論:SoleStarは足のクッション機構を停止する。

まず結論から。SoleStarは本来持っている足のクッションとなる機構を働かないようにさせることを目的に設計されているというのが私の考察。
と思う人がいるかもしれない。確かに、一般の殆どのスポーツおいては正しいが、ことロードバイクにおいては違う。
どうしてそう思うのか。解剖学や競技特性など、あらゆる視点から解説する。
人間には多くの関節が存在する。

まず、人間の構造について簡単な能書きから。なるべくかみ砕いて解説するから、どうかブラウザバックしないでほしい。
人間の足は、実は多くの骨で構成されていて、一見ひとつながりのように見える足の甲にも多くの関節が存在する。そして、それらは少しであるが動く。
世間一般が思う肘やヒザ等の関節とは違うが、人間にはこういった関節が多く存在することをまず知っておいてほしい。
ショパール関節とリスフラン関節

その中で、今回はショパール関節とリスフラン関節が肝。これらは足の甲に存在する関節で、足の甲を横切るように存在している。
そして、これらの関節はわずかに動く。
それがどういった影響を与えるのか。

それは歩いたり走ったりするとき。蹴った足が地面に着地するとき、これらの関節がわずかにたわむことで、クッションのような役割を果たすんだ。
勿論ヒザを利用して柔らかく着地することで体への衝撃を軽減することができるが、足の甲にもこういった機構が備わっている。人間ってすごい。
ロードバイクには要らない機構

それが一体ロードバイクとどう関係があるのか。
実はロードバイクでは、これらの関節のたわみが必要ない。むしろ欠点となる場合がある。
一般的な陸上競技では、足を地面に着地させる動作が発生するが、ロードバイクには基本そのような動作は発生しない。
つまり、自転車に走りで対抗する阿呆でない限り、前述の足がたわむ機構が必要がないということ。
足のたわみはロードバイクには逆効果

むしろ、ロードバイク競技では足かせとなることになる。
足のたわみが発生するということは、少なからず足の角度にも変化をもたらす。
これは公式さんも言っているが、足の関節がわずかにねじれることにより、膝の角度や脚全体の動きに影響を及ぼしてしまう。ここは共通認識。

とはいっても、そんなのちょっとした変化でしょ?と思うかもしれないが、ロードバイクは足がビンディングで固定されるという特性上、小さい角度のずれでも、何時間もずれた角度でこぎ続ければ当然影響は出てくる。
例えるならば、小さな捻挫をペダルを回した分あちこちの関節が喰らい続けるということ。そして、一回のライドで何千、距離によっては何万回もペダルを回すことになるから、その影響度が伺える。
プロ選手がサドル高やハンドルリーチの1mmにこだわる理由と本質的には同じ。
SoleStarは足のたわみを敢えて防ぐ

そこでSoleStarが出てくる。
そも、足がたわむのは土踏まずと靴底に隙間があったり、インソールそのものが柔らかく、たわむ余地を残しているから。
そのような隙間を完全に塞ぐことで、ロードバイクに特化した足底環境にすることができる。


SoleStarは見てのとおり、土踏まずの隙間を完全に埋めにかかっている。これでしっかり固定でき、足首の正しいポジションをキープできるというながれ。
足首は膝のポジションにも

そして、足首の位置が定まったとき、一番の効果がヒザに現れる。
足がビンディングに固定されている限り、足首の角度がヒザに影響するのは言うまでもないが、
逆を言えば、足首が正しい位置にある時、ヒザもまた正しい位置に行きつくということ。
よって、ペダルに対してまっすぐ踏み込める。言い換えれば、各関節にヘンな角度の力が加わることなくペダリングが可能になる。
結局はSoleStarの解説の解説になってしまった…

これがSoleStarに対する私の考察。サイトで細々とした説明書きがあるが、私の思うSoleStarの本当の原理はここにあるのではないかと思っている。
「特殊なサポートにより、足のくずれを防ぐ」とあるが、結果的になぜその必要があるのかという点について私が勝手に解説したことになってしまった。時間のムダだったという指摘は勘弁してほしい。
偏平足の人はむしろ逆効果

ここまでSoleStarの原理について考察したが、ここでひとつの考えが浮かぶ。
私はこの考えは合っていると思う。
何度も言うが、SoleStar導入の目的は土踏まずの隙間を埋めて足首の角度を正しい位置にすること。ということは、もともと埋める隙間のない人にはその必要がないのではないかと思うのは自然な流れ。
むしろ、もともと足首の角度が正しい位置にあったのにも関わらず、SoleStarを導入するで足首がねじれた位置にセットされてしまうのではないかと考える。初めからSoleStarが掲げる目的を達成していた場合、SoleStarによって狂わされてしまう可能性があるということには注意が必要だろう。
本末転倒にならないためにも、仕組みを知るのは大切。
総括:自分の体を知ってからSoleStarを買うべし

ここまで、SoleStarの効果について疑いを以て考察してみたが、結局ヨイショする形になってしまった。なんか悔しい。
また、前述したSoleStarの原理を知れば、購入すべき人とそうでない人がはっきり分かれるというのも面白い結果になったと言える。むやみやたらに購入すべき商品ではないということ。
実際、私がSoleStarを導入した理由は土踏まずを埋めてくれるインソールだと思ったから。私は土踏まずが異常に高く、足底の特定の部分でしか踏めないために足首にも影響していた。だからSoleStarを導入した。
結果的に効果はあった。だが、これは私が私は土踏まずが高かったから。そして、自分の体について偶然理解できる環境にいたから。
自分は導入すべきなのか、自分の体をしっかり知った上で導入するなら、SoleStarは必ずや恩恵をもたらしてくれるだろう。
以上、検討を祈ります!
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