今でこそ平和に暮らすことができている私だけど、学生時代にどん底を経験している。病名がつくほどの重症に苦しんでいる人はそこまでいないかもしれないけど、私の体験談を読んで、自分を守るための参考にして欲しい。
この記事には病気の解説や、自己探求を促す内容が含まれます。希死念慮が強い方、自傷行為がある方は症状悪化の恐れがありますので、読まずにブラウザバックすることをお勧めします。

私の生まれは人口3万人未満の田舎町。特に裕福ではなかったが、両親にはノビノビ育ててもらった。中学、高校ともに学年1桁をキープしたり、部活の卓球や弓道にも没頭していた。友達も少数精鋭ではあるが居た。唯一恋愛だけはからっきしだったけれど(泣)。
受験も頑張って、国立難関大学の合格を勝ち取った。第一志望ではなかったけど、それなりに人生うまくいっていたと思っていた。
大学の寮生活が・・・

人生の夏休み!と意気揚々と大学に入ったのはいいものの、なるべく親に負担をかけたくないと思い、学生寮に住むことにしたが、これがかなりまずい選択だった。
というのも、私が入寮した寮は自治寮。上下関係がかなり厳しい、ゴリゴリの体育会系。与えられた部屋は6畳、ただし2人で。それも先輩と一緒。プライベートは一切なく、まさに軍隊。
それでも、この寮に住み続けることができたのは、家賃が1000円以下だったから。光熱費も自治会に入って寮運営に携われば免除。
何よりそこで出会った同期とのつながりが大きかった。半強制的に結束させられた要素は否めないものの、あらゆる課題を乗り越えてきた。上回生のシゴキは忘れることはない。
ここまで私の生い立ちについて書いてきたのは、疾患の因子である遺伝や幼少期の家庭環境が私には当てはまらないことを示すため。同じ病気でも、その原因は大きな差があるということを知っておいてほしい。
私がうつ病になるまで
父親の急逝

といったように、少し変わった学生生活を送ってきた私だが、大きなストレスのかかるイベントが立て続けに発生した。
ある日曜の夜、母からの電話で訃報を知った。その日のうちに大学の授業を一週間分すべてキャンセルして実家に帰った。
まだ60代前半という若さだったこともあり、かなりショックだった。この後、1か月ほどは食事が喉を通らず、睡眠もロクに取れなかったことを覚えている。大学の授業もただ出席しているだけ。こころここに非ず状態で夏休みを使い切ってしまった。本当に大きなストレスに晒されてから持ち直すのには、個人差があれど相応の時間がかかることを実感した。
学業に忙殺され、発症へ

精神状態が不安定なままであったが、無情にも大学のカリキュラムは続いていく。親や周囲の人間に気を使ってもらいたくはなく、カラ元気で日常を消化していった。
だが、ムリはいずれ必ず効かなくなる。睡眠が全然とれなくなり、一日に4回は目が覚めるように。授業内容は殆ど理解できず、ボーっとしている時間が明らかに増えた。なんなら自分の発言さえ理解不能になってしまった。
そんな中、3,4年生の時に始まった臨床実習。ただでさえストレスがかかるイベントなのに、瀕死状態の私にとってはオーバーキル。スーパーバイザー(指導教官)からの指導も厳しく、わからなかったことは家で必死に勉強した。しようとした。
けど頭には入ってこない。文字が意味不明な記号にさえ見えることが多々あった。で、翌日スーパーバイザーに呆れられるの繰り返し。
頭が回らない→バイザーから課題→できない、眠れない→呆れられる
私史上最悪のデフレスパイラルの完成。しまいには殆ど食事も摂れなくなった。
限界はすぐそこだった。
重症化で実習中止

そして、ある日の実習中、いつものように指導を受けていると、大粒の涙が。予兆なく泣きじゃくってしまった。ついにダムが決壊した瞬間だった。
事態を重く見た大学の教員に面談の末、診察を受けることを勧めてきた。そこで受けた診断が「うつ病」だった。
ひとまず一週間の休暇の後に実習を再開することにしてもらったが、当然それだけで回復するはずもなく、復帰後まもなく実習が切り上げられることとなった。
のちの再診では、「入院するか、実家で休養するか選んで」と言われるほど重症化していた。病気で困っている人を助けるための実習だったのに、その当人が病気になってしまったという、なんとも皮肉な結果に。
以上が私がうつ病になるまでの経緯。人は丈夫にできているけれど、十分なケアがなければあっけなく壊れてしまうと学んだ。
教訓:壊れる前に逃げろ

実際に体験した身として、二度とうつ病になりたくない。対策はないのか。
ただし、私の場合は強制イベントで大ダメージを受けたのであって、とれる防衛手段は少なかったのだ。
だからこそ、結論は早かった。
というか、なぜ限界を超えるまで頑張ってしまったのか。倒れるまで踏ん張ってしまったのか。あの頃の自分に説教してやりたい「お前はドMか」と。
「頑張れ」は時に呪いになる

うつ病になるまで、「頑張る」ことが正義だとずっと思ってきた。なぜなら頑張れば、結果が出たから。でもそれは、自身のキャパシティー内で対処できる課題であることが前提にあることに気づいた。
いろんな場面で頑張れという言葉をよく聞くが、私はこれを機にむやみや言わないことにしている。場合によっては、「(自分の肉体、精神が壊れるまで)頑張れ」という意になりかねないから。一度壊れると、治るまでに何年もかかることもある。責任をとれる訳がない。
これが今回、私が得た教訓。貴方の周囲に追い詰められている人がいたら是非とも手を差し伸べてあげてほしい。勿論私もそうするつもり。
そして、気軽に精神科等の専門機関を訪ねてほしい。少しお金と時間はかかるけど、日本はそのあたりのセーフティーネットがしっかりしている。どんどん頼ろう。
SoleStarの本当の効果を解剖学視点で考察する【ロードバイクインソール】
ロードバイク専用シューズの中でまず候補に挙がるのがSoleStar。公式サイト曰く、平均パワーが6.9%向上すると唄っているが、こういう調査結果はメーカーの数字をよくしたいという思惑がまぎれることが往々にしてある。 そこで今回は、SoleStarの原理について解剖学や運動学視点で考察し、本当に効果があるのか考えたいと思う。こういった製品が本当に効果があるのかは多くの人が抱く疑問だから、ここでスッキリさせたい。 購入を検討している人、すでに購入したはいいけど効果に疑いを持っている人は是非立ち寄ってほしい。 ...
【Switch Bot K10+レビュー】小で大を兼ねるロボット掃除機【欠点2つ】
現代の三種の神器としてその地位を確立しているロボット掃除機。とはいえ一人暮らしの狭い部屋には必要ないでしょと思っている人はちょっと待ってほしい。 部屋が狭い日本の特性にマッチしたロボット掃除機が存在する。実際に使用したので、その感想を書き留めていきたい。 購入のキッカケはブラーバへの不満 そも、どうしてロボット掃除機の購入をしようと思ったかというと、今まで使ってたブラーバがあまりにも使いづらかったから。 ブラーバも一応ロボット掃除機ではあるけれど、充電、モップの交換など、一回の掃除で面倒を見るべき項目があ ...
粘着シートを使わずにスマートロックを設置する方法【原状復帰】
キーレス生活を気軽に導入できるスマートロックだけれど、設置する際には粘着シートを用いる必要がある。つまり原状復帰の際に大きな障害になる可能性がある。 何とか回避すべきと考えた私の顛末を紹介するので、ぜひ参考にしてほしい。 今回、検証に用いるスマートロックは、Switch Botロックとなります。ほかのメーカーのスマートロックとは仕様が違う可能性がありますので、予めご了承ください。 スマートロックは粘着シートで固定するのが普通 まず大前提だが、スマートロックは粘着シートで本体を固定するようトリセツでも書かれ ...
【検証】スマートロックでどれだけ時間節約できるか【Switch Botロック】
ここ数年で一部の人に流行ったスマートロック。カギを持ち歩かなくていいとか、バーチャルでカギを複製できるとか、便利になることがたくさんある。そのなかで私は日々の時間節約にどれだけの恩恵があるのかが気になった。 今回は、実際にどれだけ時間を私たちに与えてくれるのか、元を取れるまでにどれくらいかかるのか、検証したので紹介する。 大前提:スマートロックは導入すべき まずこれだけは言っておきたいんだけど、スマートロックは確実に我々に恩恵をもたらしてくれるガジェット。 大まかにメリットは以下 カギを持ち歩かなくていい ...
一人暮らしの出費とその考え方【ストレスと節約の最大公約数を探る】
お金のハナシはタブーだとの日本人の間ではコモンセンスであるが、かといって目をそらすといつの間にか崖っぷちに居たことになりかねない。 他人から見たらわけ分からん出費が知らぬ間に自身を蝕んでいたことも往々にしてある。 今回はそこを敢えてさらけ出すことによって、自身の価値観を他者の視点によって矯正していきたく思う。私の支出について是非ご指摘をいただきたい。 結論:大体10万円 まず結論。私の場合は10万円あればそれなりに生きていける。 さすがに支出少なすぎじゃない?って思う人もいると思う。なので、この支出の前提 ...